ユネスコとは

                                                          

UNESCOは、United Nations Educational,Scientific and Cultural Organization.の頭文字で、国際連合教育科学文化機関といい、

本部はパリにあります。 UNESCOは、第二次世界大戦後、1946年に、人類が二度と戦争の惨禍を繰り返さないようにとの願いを込めて、各国政府が加盟する国際連合の専門機関として創設されました。日本は1951年に60番目の加盟国となりましたが、そのきっかけとなったのは全国規模の民間運動でした。

日本が敗戦の荒廃と混乱のなかにあった194546年当時、「心の中に平和のとりでを築こう」という憲章を掲げてユネスコが誕生したと言う報道は、多くの日本人に復興への光明として受け止められました。1947719日世界で最初のユネスコ協力会(後のユネスコ協会)を誕生させ、1948年には日本全国に50を超えるユネスコ協会が誕生しました。現加盟国は192ヵ国(20075月現在)。加盟各国内にはユネスコ国内委員会が設置されています。日本では文部科学省内に「日本ユネスコ国内委員会」が置かれ、「日本ユネスコ協会連盟」を中心とする民間ユネスコ活動とともに官民一体となった活動を繰り広げています。

 

 

 

ユネスコと憲章前文

                                                           

この憲章の当事国政府は、この国民に代わって次のとおり宣言する。

戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。

相互の風習と生活を知らないことは、人類の歴史を通じて世界の諸人民の間に疑惑と不信を起こした共通の原因であり、この疑惑と不信の為に、諸人民の不一致があまりにもしばしば戦争となった。

ここに終わりを告げた恐るべき大戦争は、人間の尊厳・平等・相互の尊重という民主主義の原理を否認し、これらの原理の代りに、無知と偏見を通じて人種の不平等という教養を広めることによって可能にされた戦争であった。

文化の広い普及と正義・自由・平和のための人類の教育とは、人間の尊厳に欠くことのできないものであり、 かつ、すべての国民が相互の援助及び相互の関心の精神を持って、果たさなければならない神聖な義務である。

政府の政治的及び経済的取り決めのみに基づく平和は、世界の諸人民の、一致した、しかも永続する誠実な支持を確保できる平和ではない。よって、平和が失われないためには、人類の知的及び精神的連帯の上に築かれなければならない。

これらの理由によって、この憲章の当事国は、すべての人に教育の十分で平和な機会が与えられ、客観的真理が拘束を受けずに研究され、かつ、思想と知識が自由に交換されるべきことを信じて、その国民の間における伝達の方法を用いることに一致し及び決意している。

 

その結果、当事国は、世界の諸人民の教育、科学及び文化上の関係を通じて、国際連合の設立の目的であり、かつ、その憲章が宣言している国際平和と人類の共通の福祉という目的を促進するために、ここに国際連合教育科学文化機関を創設する。